注目発明制度は昭和15年に特許局（特許庁の前身）にて創設され、昭和31年科学技術庁創立に伴い移管の後現在までに６０回を数えるに至っている。
この間 昭和39年度及び5０年度に制度の一部改正を行い技術動向の変化に対処してきたが、更に5６年度注目発明制度を一層充実するために所要の改正を行った。
すなわち従来の「注目発明」は出願公開された中から科学技術庁が検索、評価して選ぶこととしていたが公開される発明総てを対象にすることは出来ず、社会的要請の強い特定分野を特に定め、その特定分野における注目すべき発明を選定して来たため選定対象は限られたものとなっていた。
又、「注目発明」の選定に際しては「研究開発の成果を一般に知らせる」という観点から、主として技術レベルを基準に選定する方法を取っていたので技術的に優れる大企業等の発明が多く選定され、発明の実施が困難な中小企業等の発明の選定が少ない傾向にあった。
こうした観点から昭和5６年以降の注目発明は、、
(1）特定分野に限らず全般を対象とし、又、各省庁及び都道府県を通じて推奨された中から選定する。
(2）従来の選定基準に「地域産業の振興、中小企業における技術の近代化等の分野において顕著な実施効果が期待されるものを追加する事とした。
注目発明は、優れた発明の創造及び育成の推進方策の一つとして、わが国で生み出される発明の中から、優れた発明を「注目発明」として選定し、これを公表する事により研究開発の成果を一般に普及すると共に、研究開発の意欲の向上に資するものとし、もってわが国の科学技術水準の向上に寄与するものである。(1） 対象とする発明今回注目発明の対照しとした発明は、科学技術全般で平成１２年６月から過去3年の間に公開された発明の内各省庁及び都道府 県から推奨された３９９件の発明である
(2） 選定基準各省庁及び都道府県から推奨された発明について、以下のの選定基準①～③に基づき選考を行っている。
① わが国の技術水準向上に貢献すること及び顕著な実施効果をあげることが期待されるもの。
② 直ちに実施化に結びつくものではないが新しい技術の創造に寄与することが期待されるもの。
③ 地域産業の振興、中小企業における技術の近代化等の分野において顕著な実施効果が期待されるもの。
3 選定の手順
注目発明の選定手順は各省庁及び都道府県から推奨された３９９件の発明について申請事項の記載に関する調査確認を行った上で学識経験者等によって構成される選考委員会 「１５名」 に諮りこの意見を尊重して７９件の注目発明を選定した。
そして平成１３年度の注目発明に、私ども中村物産株式会社の『コンベア－ベルトオートローラー２００１』が北海道から唯一選定されました。